【フィリピンのコーヒーBARAKOとアラミド】  
 
「フィリピンを代表するコーヒーは"BARAKO COFFEE"です。
“BARAKO"は英語の“STRONG"(強い)の意味に当たります。」
 
「飲んでみると、”味が濃く・とても強いコーヒー”です。今ではスタバやカフェなどで手軽に飲めるし、インスタントコーヒーが主流という環境の中、最近は”BARAKO COFFEE"を飲む人はとても少なくなりました」と話すericさん
 
         
 
このバラココーヒーはスペインの植民地時代に修道士によってフィリピン北部ルソン島にあるバタンガス地方を中心に栽培されたリベリカ種の豆で、19世紀には世界第4位の輸出量だったそうです。しかし1889年に病虫害で壊滅的打撃を受けて衰退してしまったそうで、戦後アメリカから病虫害に強いロブスタ種のコーヒーが入り、再びバタンガス地方で栽培が普及してきた現在は生産量年間4万2千トンで世界第21位という事です。

いま主に栽培されているロブスタ種のコーヒーはインスタントコーヒーの原料になるので、インスタントコーヒーに加工されてフィリピン国内消費の約7割を占めています。フィリピンで最も一般的なインスタントコーヒーは3in1と呼ばれるコーヒーと砂糖とミルクが1パックになったコーヒーです。
 
       
 【COFFEE's RICH HISTORY IN PHILIPPINES】
 http://www.coffeeboard.com.ph/philcoffee.htm
 
 
あと、フィリピンといえば現地ではカペ・アラミド(タガログ語ではコーヒーをカペ、ビサヤではカピ)と呼ばれるアラミド・コーヒー(Alamid coffee)なども有名です。このアラミド・コーヒーは、ジャコウネコにコーヒーの実を食べさせて、その糞から豆を取り出して浅く炒ってコーヒーにするそうで、説明によると赤く熟れたコーヒーの実を食べると外皮のみ消化されてコーヒー豆は未消化のまま排泄されるので、豆に消化酵素が浸透し腸内細菌による発酵によって独特の風味が加わって香り豊かなコーヒーになる様です。
 
           
 
フィリピンでは様々な種類のコーヒーの木が栽培されていて、このカペ・アラミドの場合は数種類のコーヒー豆が自然にブレンドされると言われています。でも、これって、もしかしたら同じ品種のコーヒーを栽培して食べさせるのが面倒なだけではないのかな〜なんて思ったりもします(笑)。

ちなみにセブ島のアラミドコーヒーは檻で飼育されているジャコウネコの隣で飲むカフェテラスの店などもあり、ジャコウネコを観賞しながら飲めるのですが1杯300ペソくらいしますので、希少な豆という事からか現地ではとても高価なコーヒーです。もしアラミドコーヒーをお飲みになる際は、くれぐれも「これはジャコウネコのウンチから採ったコーヒー豆・・・」などと想像しない様にして味わって下さい。(笑)
 
(ももんが)


             


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