【1/7】 プルメリアの留学生B君が政情調査のために帰国  
 
プルメリアの奨学生として名古屋大学の大学院に留学中のB君なんですが、今月から来月にかけてフィリピンの政治情勢について調査研究をする予定で帰国しました。彼は現在、大学院国際開発研究科で政治経済を勉強していまして、ちょうど今年は5月10日にフィリピン共和国の大統領選挙があるため、首都圏のルソンとセブ島のある中央ビサヤ、そしてミンダナオ地方の政情について現地調査をするという事です。
 
かつては日本についでアジア第2位の経済成長(1950年代)だったフィリピン共和国なんですが、現在ではアジアの中で最低クラスの貧困国になってしまっています。人口比率1.4%といわれる華僑系の人達(中華系財閥)がこの国の経済の半分以上を握りしめていて、一握りの地主系富裕層がこの国の政治を動かし私腹を肥やし、政界・財界の皆さんがそれぞれに私利私欲に走って高い失業率と財政赤字を維持しています。ちなみに現時点でも日本に次いでアジア第二位なのは・・・電気代の高さです。すみません、こんなこと書くとお叱りを受けそうですが「ほんの軽い揶揄」ということでご勘弁下さい。
 

      

 
そんな中で、大統領になって資産が二倍になった♪という現職アロヨ大統領の次を狙うのは誰か・・・、ポピュリストと名高いセレブな政治家の皆さんの動向や現在のフィリピン共和国の政情を、名古屋大学で国際開発・政治経済を学ぶフィリピン人のB君が現地調査をして客観的な視点で自国を分析するそうです。
 
日本の大学院教授からの紹介状を携えていますので、普通なら相手にもされない貧困層出のB君ですが、今回は各方面にアクセス出来そうなので期待しています。しかし2009年に世界のジャーナリスト殺害数は68人(昨年は42人)で新記録だとCPJが発表していまして、これは2007年のイラク戦争の年の67人を抜いて68人は特別に多い記録的な数字としてフィリピン共和国がマギンダナオでの選挙絡みの32人の虐殺で全世界ワースト1位になっています。
 
次いで記録はソマリアで9人、イラクで4人、パキスタンで4人、ロシアで3人、スリランカで2人、メキシコで2人、ベネズエラが1人、ケニア1人、ニジェール1人、アゼルバイジャン1人、インドネシア1人、イラン1人、アフガニスタンで1人だったという事で、特に現地フりー・ジャーナリストの死亡が目立っているというだけあってB君にはくれぐれもジャーナリストと間違われて危険な目に遭わない様に気をつけて頂きたいと思います。

また、大学院へ提出する論文の抄訳をプルメリアに提出してもらう事になっていますので、出来ればフィリピンの大統領選挙の関係記事だけでも選挙前にホームページでご紹介させて頂きたいと思います。
 

(ももんが鈴木)  



             


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