【メラルコ純利益61%増】 2010/10/27 
 
NNAの(記事)に依ると、配電大手のメラルコが2015年までに出力1,500メガワットの発電所を建設する計画を明らかにした。建設費は、30億米ドル(約2,420億円)に達する可能性があるという。また、メラルコは電力需要拡大に備え、来年の設備投資として最大120億ペソ(約225億円)を調達する方針で配電地域の拡大に向けた配電網の整備、電力供給量の拡大などに投じる見通しということです。
 

      


メラルコの今年の設備投資予算は108億ペソで、9月末までに51億ペソを配電施設の拡大や改善、メーターや変圧器の購入に充てたとし、1〜9月の純利益が前年同期比61%増の80億ペソに達したと明らかにした。連結コア純利益は同80%増の92億ペソ。連結売上高は、同32%増の1,834億ペソ。同社のヤップ最高財務責任者(CFO)は、この大幅な増益の理由について、「気温上昇により冷房の使用や、景気回復に伴う商業・産業の電力需要が拡大したため」と説明している。
 

      


パンギリナン社長は同期連結決算の好調を受け「今年のコア純利益目標(110億ペソ)は達成可能」との見解を示している。一方、同期の技術的な問題や盗電などで電力が失われる「システムロス」の発生率は7.78%とエネルギー統制委員会(ERC)が定めた目標値の8.5%を下回った。(以上ニュース記事より)
 

        
 (上記はメラルコの電気料請求明細・ 日本円で約12,000円の請求)

   Generation (電気使用量)
   Transmission(送電費?)
   System Loss(システムロスや盗電の損失?)
   Distribution(手数料?)
   Subsidies(補助金?)
   Govemment Taxes(税金)
   Universal Charges(ユニバーサル料金ってなに?)

 
上の請求明細を見てみると解りますが正味の電気料Generation (電気使用量)は支払う額の約半分です。それにプラスして送電費や盗電された電気代や意味不明な手数料まで6つの項目が加算されているのです。日本の電気代は基本料金と電力使用量料金に(燃料費調整額)と消費税を加えたものが電気代となりますが、上の明細にもありますが478キロワットですと一般的な従量電灯Bの家庭で約1万円となりフィリピンより2000円も安いのです。
 
庶民の目線で見てみると、というか日本人の常識からするとメラルコの技術的な問題や盗電などで電力が失われる「システムロス」が正規に電気料を支払っている人々に「システムロス料」として振り分けられて徴収されているこの実態(フィリピンの常識?)は如何なものかと・・。


     
     (こんな配線ではシステムロスは当然?)

しかも今年は雨が少なかったせいで水力発電を火力発電で補う名目で2月3月4月5月と毎月電気料の値上げを申請した結果の純利益61%増ですからね。生活水準からすると日本人でもビックリする様な高額な電気料を支払っているフィリピンの人々。日本人の常識ですと、せめて技術的な問題や盗電などで電力が失われるのは「電力を供給する会社側の管理や責任」だとおもうのですが。。。
 
 
(ももんが鈴木)


             


このページはリンクフリーですが、画像等への直接なリンク・転載等はご遠慮下さい。