学校に行けない子供が560万人 
 
14日にプルメリアの臨時総会が開会されまして、いま様々な届け出の書類を作成しています。当日はセブ島からプルメリアの奨学生を代表して二人の大学生と、同じくプルメリアの支援で現在名古屋大学の大学院研究生として勉強しているB君等も参加し、議事の終了後には現地代表の濱野さんから活動の報告や奨学生代表の女子大学生二人から初めて来た日本の感想なども聞く事が出来ました。また参加された会員の方から里子を増やして頂けるというサプライズもありまして、とても有意義な総会でした。
 
日本では当たり前の「お風呂」についての奨学生からの話も、日本との文化の違いを感じさせるもので興味深かったです。セブの貧困層では、良くても水のシャワーとか雨が降った際に外へ出て服のまま洗濯を兼ねてシャワーにするのが一般的なので「湯船に浸かる」という文化はありません、お隣の韓国でさえも毎日お風呂に入る事が出来るのはミドルクラス以上と言われていますので、やはり経済的にも水道水は家計を圧迫しますし、日本の様にいつでもどこでも、安心して蛇口から直接に水が 飲める国 は稀です。

       

セブで暮らす彼女等には「飲める水をバスタブに溜めて入浴する」という文化に接した事はかなり新鮮だったのではないでしょうか。逆にお風呂の習慣というものに初めて接したもので、以前セブ島に来た里親さんの厚意でセブのホテルのバスタブに水を張って入浴した際に、入浴後はバスタブの水を抜くという経験から、今回初めて日本に来て里親代表の方の家にホームステーしているのですが、そのお宅で初めてお風呂に入った際にも、入浴後は栓を抜いて水を落としておくのが「次の人へのマナー」なのだと思った様で風呂の栓を抜いてしまったという事でした。
 

      


総会でもアメリカ発の金融危機で世界経済が低迷しフィリピンへの影響や子供達への影響を心配されている方々が多く見受けられました。比共和国の教育省が今月の4日に昨年度に学校に通っていない子供達の数を発表しましたが、小学生が220万人、12歳から15歳が340万人、合計560万人に上ることをが明らかになりました。教育省も最近プロジェクト・リサーチという学校を中退する者を最小限に食い止めようと労働する子供らの作業時間を削るなどの支援を行うよう地元関係者にに求める運動を始めたそうですが、是非とも頑張って頂きたいものです。

同省も児童生徒が就学できない最大の要因は貧困にあるとしていますが、人口の二割がOFW(海外出稼ぎ労働者、しかも女性の方が多い実態)ともいわれ国内総生産(GDP)の1割を海外労働者からの送金に依存し、国内での産業の育成や人材の育成(つまり教育)を怠って、農地解放もされず労働力を輸出する事に終始してきたツケが昨今の世界的な金融危機の影響で一層庶民の暮らしを苦しめるのではと危惧しています・・。



                
          (現地奨学生スタッフのローニー君がストリートチルドレンの調査の際に撮影)
             (ローニー君自身も貧困から一時は路上生活を強いられていました)


いま試行している孤児院・更生施設での教育支援活動や、ルソン島のスクウォッター(squatter)・ストリートチルドレンへの支援や現地の学生達のボランティア活動へのサポートも含め、一人でも多くの子供達が教育を受けられる様に、現地NGO活動を、日本からも協力して努力をして行きたいと思いますので、ご支援よろしくお願いします。



(ももんが鈴木)     


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