【フィリピンの大統領選】ニュースピックアップ
 
5月10日のフィリピン大統領選に向けて各候補による選挙戦が9日から公式に始まった。世論調査によると、故アキノ元大統領の長男ベニグノ・アキノ上院議員と、上下両院の議長を歴任したビリヤール上院議員の2野党候補が優勢となっている模様。
 
           
2001年から9年間就任していた現職アロヨ大統領は度重なる汚職疑惑に揺れ、貧困問題でも有効策を打ち出せずに国民の失望を招いていたので、各候補は汚職や貧困の撲滅を訴えて有権者の確保を図るとみられる。

 
        

世論調査トップのアキノ候補は9日、地元ターラック州で第一声を上げた。同候補は1983年に暗殺された同名の元上院議員の父親と、昨年8月に死去したアキノ元大統領の息子で、元大統領の支持者らの強い声をバックに昨年9月に大統領選出馬を表明。母親の人気と、汚職と無縁な自身のクリーン・イメージを背景に、一時は支持率トップを独走。しかし最近は支持率の低下傾向が止まらない。対照的にジリジリと支持率を上げてきたビリヤル候補に、一部世論調査ではついに逆転を許す事態となっている。
 
厳しい情勢をアキノ候補は理解している模様で、9日は「行く手には困難な戦いが待っている。我々は神の加護を必要としている」などと危機感を前面に打ち出し演説。また、アキノ家が関わり、対立候補からの攻撃材料になる可能性が高い製糖企業ハシエンダ・ルイシタ(HLI)の大規模サトウキビ農園について、同候補は2014年までの農民への分配を表明。
 

これに対して意気上がるビリヤル陣営は9日、独立の英雄ホセ・リサールの故郷ラグナ州カランバを選んで出陣式を行った。国民党のレムリヤ広報部長は「ビリヤル候補の人気上昇は止まることはないだろう。これからはさらに政策を訴えていく」とコメント。また、「ビリヤル候補は、人々が貧しくなってしまう原因も知っているし、貧しい人々をどう救うべきかも知っている」と、自らの出身階層でもある貧困層を重視する同候補の基本方針を強調。
 
そして与党の出陣式にはアロヨ大統領の姿も無く、支持率が低迷しているアロヨ政権与党ラカス・カンピCMDの大統領候補テオドロ前国防相の陣営は、副大統領候補のマンザノ氏や党員、支持者らと、マニラ首都圏内の選挙事務所からリサール州アンティポロ市まで自動車行進を行った後、同市で出陣式を実施。アロヨ大統領は「多忙」を理由に出陣式を欠席した模様。
 

アキノ氏は、人気を背景に、他候補を圧倒する支持を得ていたが、今年に入って伸び悩んでいる。不動産業で財をなした有力議員ビリヤール氏は、メディアでの宣伝活動に力を入れ、アキノ氏を猛追。今月発表の世論調査では、アキノ氏の支持率37%に対してビリヤール氏35%と肉薄。自由党のアキノ上院議員と国民党のビリヤル上院議員の戦いが、今後の焦点になりそう。
 
 
※フィリピンでは絶対的な権力を持つ大統領です。選挙の時だけ「貧困を無くし汚職の無い国にします!」というポピュリストには閉口しますが、少しでも国民の事を考え政策を実行してくれる大統領になって頂ける様に祈るばかりです。
 

(ももんが)   


             


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