セブ島 旅行記

 
【セブ島レポートAUGUST-17 帰国 】
 

【17日】
 
昨夜は早く寝たので、アラームが鳴る前に起きてしまった。 4時50分か・・・


     


ベッドから窓を見るとセブの空が白々と明けて来ていた。

ホテルから見えるスクワーターエリアでも朝早いうちから人が動いている。

そう、朝の涼しいうちに動いた方が良いのである。
 

     


6時にチェックアウトしてツーリストの係員に電話して早く迎えに来てもらった。

空港には8時頃に着けば充分である。
フェンテオスメニアやダウンタウンを経由してサン・ペドロ要塞を西へ2km、
セブ港沿いのケソン大通りを入ったカルボン・マーケットの横を通る。


              


ここは港に面し間口一間ほどの露店がひしめきあう青空市場だそうな。
棚や店先の竹籠には食料品があふれ、フルーツや鶏や豚も生きたまま売られている。
ただ臭いが強烈なのとスグ海側にはスクワーターエリアも広がっているので、観光にはお勧め出来ない。
 

     


8時過ぎに空港に着くと帰省ラッシュらしく朝から混んでいた。

入り口で検査を受けて、ポーターを呼んで荷物を預け、
長蛇の列のカウンターを避けて誰も並んでいないチェックインカウンターでチケットを貰い、
荷物を預けてチェックインを済ませる。
 

F氏が「どうして並ばなくてもヨカッタのですか?」と聞いてきたので
「混んでる時は1stチェックを済ませてからポーターに任せると早いとネットに書いてあった」と説明すると
「それで車を降りた時にポーターが来たけど断って、ファーストセキュリティーチェックを受けてからポーターを呼んだのですね?!」と感心していた。
 
チケットを見ると32A。一番前の足元が広い窓際のシートであった。これもサービスかな?。
マニラで乗り換えの時に出国カードも書かないといけないのだが、チケットと一緒に出国カードも
一緒にくれたので、ポーターにチップを多めに与えた。


    


 
定刻どおり09:30にセブ国際空港からマニラ行き国内線PR848は離陸。

国内線は10:45にニノイアキノ空港第二ターミナルについてF氏と別れ、私は国際線に乗り換えである。

トランクは名古屋で受け取れば良いので手荷物とチケットだけで、そのままチェックイン。
空港税550ペソを支払い、出国審査でパスポートとセブで貰って飛行機の中で記入してあった
出国カードを出す。セキュリティチェックと手荷物検査を受けて、あとはパッセンジャーロビーで搭乗を待つ。
 

     


しかしすごい人である、国際線の搭乗者ロビーは人でごった返していた。私は1番の搭乗口のカウンター横の席が空いていたので座ってPALのクルーやサービスの人々の仕事ぶりを眺めていた。何やら3便くらい遅れている様で、予定の1時半には離陸出来ずフライト予定時刻は2時30分になっていた。
 
まあ、ジタバタしても仕方がない。スモーキングエリアのレストランで一服していたらオカマっぽい人がパイを食べていた。そういえば権兵衛さんとのメールでもバクラ(オカマ)の話をして、権兵衛さんの栄養学的な庶民の食生活の話から私が「貧困とバクラ発生率」についての仮説をメールしたのを思いだした。
 
栄養は二の次で、とにかくエネルギーを補給しなければと「豚の脂身をココナツオイルで揚げて、塩をまぶし、ご飯と一緒に食べる」という貧困層の食生活を権兵衛さんが紹介していて、それを拝見した時、やはり貧困から来る食生活が原因でオカマが多く発生するのではないかと感じたのである。 
 
タンパク質が摂れる魚も、塩をたっぷり塗って油で揚げるのではビタミンやミネラルも破壊される。日々の熱量だけを確保するために栄養などは二の次で大量の塩分、糖分、飽和脂肪酸を摂っているのでは、とても正常な身体を維持するのは難しい。
 
特に妊娠した女性がその様な環境であれば、当然胎児に影響が出るのは必至である。もともと人間は受精し着床したあと、数週間は母の胎内で全て女性であることを基本形としているのだが、その後、男は性ホルモンの働きで精巣ができ脳に変化が生じてくる。
 
女子の場合はそのまま女性としての人生を始めることになるけれど、男の場合、着床して6〜8週間で精巣が出来はじめる時期に男性ホルモンが不足したりすると、脳の作りが不完全で女っぽい男の子になり、思春期にゲイになる可能性が高いとされる。

つまり権兵衛さんが紹介した様な食生活という環境が、生まれる前から性ホルモンのバランスを崩してしまっているので、バランスを崩した母の胎内では、生殖器官は男なのに脳は女(トランスジェンダー)になる可能性が高くなるのではないか。
 
アメリカの国立ガン研究所の研究によれば、「子孫を残すという点でホモセクシャルの家系の存在が明らかになった」ということである。しかも最近ではゲイの男性は遺伝によるものと考えられ、母親からのみ引きつぐX染色体のどこかに傷ついた(書き換えられた)遺伝子があり、男性のホモセクシャルは遺伝性があるという研究が発表されている。
 
胎児が女でもバランスを崩した母親の胎内では性染色体XX(女)の胎児の脳の部分が男性ホルモンにさらされ「脳の配線は男で身体は女」という赤ん坊が生まれ、かなりの確率でレスビアンになるという発表もあります。ちなみにレズビアンの男性型をこちらでは「トンボイ」と呼ぶ。
 
庶民の食生活事情とバクラやトンボイと言われる人達の多さを考えてみると、かなり関係がある様に思えるのである。探検家マゼランがマクタン島に立ち寄ってから始まったスペインの統治やアメリカの植民地時代までは反骨精神も旺盛であったかも知れないが、
 
第二次世界大戦後に流れて来た華僑達によって経済は骨抜きにされ、土地を持たない多くの民衆は貧困食生活への道をまっしぐらに歩み、現在この国の体質も栄養失調なのである。
 
というわけで、色々と考えながら搭乗カウンター前で待つこと2時間半。3時過ぎにやっとPR438便名古屋行きに乗る事が出来た。名古屋に着くのは18:30の予定だったから・・・午後9時?。予想通り9時頃中部国際空港に着いてカバンをピックアップし、入国審査を受けて税関を通り2F到着ロビーからアクセスプラザに行きレンタル携帯を返す為に折り返し3階のドコモに行って時間外返却口に入れる。
 
結局現地では圏外だったので携帯を一度も使わなかった。エレベーターで1階の空港バスのりばに行ってバスの発車時刻を確認すると、浜松駅行きに乗ってバスが遅れたりすると着くのが12時を回って電車が無い。仕方がないので自宅に出来るだけ近いバスターミナルの券を買ってバスに乗り込んだ。
 
11時半頃に自宅近くのターミナルに降りて家人に迎えに来てもらい12時に帰宅し、私のセブは無事に終了した。思えば天候に恵まれて雨に濡れる事も無く、希望していたスケジュール以上に色々と体験出来てハードではあったが有意義な旅であった。
 

     


あっという間に終わってしまったセブ島での日々であるが、初めて来た場所とは思えない所ばかりであった。

そう、ちょうど私がハナミズを垂らし袖がテカテカになっていた子供の頃の風景と人々の情景が
妙に重なり合うのである。
 
小作人の子供である L君の家を目指して歩いていた時も、牛の糞がいっぱい落ちていたあの道。

私が子供の頃も、舗装道路は少なく町でも農家の馬や牛がリヤカーを引いていた。
L君の家を目指して歩いていた時も、牛が点々と落としていく糞を踏まない様にしながら、
私も学校へ通っていた事を思いだしていた。

 
寝坊をして学校に遅れそうになり、慌てていると途中で糞を踏んづけてしまったりする。
時間が経って固まっている物なら支障は無いが、比較的新鮮な牛の糞は表面が程良く固まっていて
中身が柔らかく、踏むと大変滑りやすく「ズルッ!」っと言う感じで転倒してしまうのであった。
 
そして、転んで手を付いた所に、待ってましたと言わんばかりに新鮮な糞が有ったりする。
しかも牛の糞は程良く未消化のワラを含んでおり、指の間から糞とワラが出ていて・・・、
悔しさのあまり思わず握りしめてしまったあの頃の光景が鮮明に蘇った。
  


             



        「途上国」とは、何処へ向かって行く途上なのだろう。
 
       そして、そこに暮らす人々の未来は、どこへ向かっていくのだろう。
 
     
       未来に向けて、自らがどのような状態にあるかを知り、

       どうしたいかをよく考えて、最良の選択をし続けていく力をつけたい。

       子供達の未来の為にも、
       
       その「考える力」をつける基礎教育の普及こそが必要なのではないだろうか。





              





                               




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